ブラックウィドウ

   
     はい、おまちー♪  動画です。

 

タクレットMBにブラックウィドウを
レイアウトしました。
銃と5本のマグでキツキツです。

このフォト、ただ机の上に置いて自然光で撮っただけなのですが、まるでスタジオ写真みたいですよね。
アイフォンおそるべし!!

このフォトもまたスタジオ写真みたいですが、補助光もレフもなにも使っていません。
太陽光だけで屋根の下で撮っただけなんです。
アイフォンで撮るようになってからライティングでの新しい発見がいろいろとあります♪

38スーパーというタマは9mm弾よりも5ミリほど長いのです。見た目にはたいして変わらなくても、これだけの火薬量を増やせるというのはモノ凄いパワーアップにつながります。

太陽の下で見るブラックウィドウは、ほんとに「ブラックウィドウ」というイメイジを発散しているという気がします。

トゥリガーはパテを使って自分で
整形しました。
完全なストレイトだと感触が良くないので、
わずかにカーヴさせてあるんですよ。

このライトは、シュアファイヤ社の最初のレイザー付きプロトです。数個だけ作られ、1個はカタログ写真用に送られてきたわけです。
撮影の後はいただくのが常で、ブラックウィドウに着けていました。
でも、下にあるコントロールスイッチにはクリックがなく、レイザーもライトも弱く 信頼できる完成品ではありませんでした。

ですから、これは新しいモデルと交換するつもりです。

そこで、これは ほしい人がいたら譲ることにしました。でも、日本ではレイザーは禁止なのですかね?・・・

 

   

ブラックウィドウを最後に撃ったのは
いつのことだったか・・・
たしかトモやイシイとポリストイニングに招かれて3人でデモをやったり、25ydからの連続ヘッドショットを披露した時ではなかったかとおもうのですよ・・・そう5年とか前かも・・・

でも、エイムポイントのダットはまだ点いていましたよ。すごいな〜!!

そして今回の第1発は、机の上にすえて撃ってみました。
このゴングは径10cmです。
みんごと まん中ではありませんか(゜◇゜)

なんて頼りになるヤツだろうか!!
と、つくづく感じいりました。

これなら、自分の娘が人質にされた時、銃を信じてトゥリガーを引けると確信しましたよ。

 

 

 

 

         

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                    ブラック ウィドウ
     屋内では片手で操作できるウエポンが理想だよな・・と、FBIのスワットが言ったが、這ったり登ったり降りたりという動きの多い場所では片手で撃てる銃が良いと想う。たとえばMP5というサブマシンガンだが、あれは多くの機関で使用されてきた、が今は減少傾向にある。その理由は、「9mm弾という拳銃弾を発射するのなら拳銃の方が片手でも撃てるのでイイのではないか。両手で撃つのなら強力なライフル弾を撃てないと意味が無いだろう・・」と、考えるプロが増えたからだ。今は、ポリスもミリタリーもライフルと拳銃のダブル装備があたりまえになった。そして狭い場所では拳銃を多用する。さてさて、ワシを小隊長にさせてもらえたら、規則を破って「拳銃軍団」にしてしまう。      各自が2挺の拳銃を携えてゲリコマを退治してまわるのだ。拳銃はライフルよりはるかに難しいので徹底的な射撃訓練を欠かすことはない。・・なんてことは起こりえない、が、そういう想定で「スーパーハンドガン」をディザインしてみた。そのサイズは、コルトガヴァメントと同寸とする。しかしバレルは短くし、その代わりにコンペンセイターを搭載し速射能力を上げる。口径は38。ヤッキョウはリライアブルなスーパーコンプを使う。フレイムは1911から進化したSTIの2011を採用し、装弾数18と27発のマグを使用。この構想を実現してくれるガンスミスを物色した結果、マーク モリスという男に決めた。以前、STIのフレイムで「エントリーワン」という戦闘拳銃を造ってくれたワシントン州のガンスミスだった。マークとは電話で打ち合わせをし、ショットショウで会って最終的なことを決めた。半年が過ぎ去ったころ、その銃が送られてきた。それは、真っ黒で一種異様な雰囲気を漂わせていた。庭に住んでいるブラック ウィドウという毒グモを連想させた。腹の赤い立派な姿をしたファイターだ。

                  イチールチャレンジ
    裏庭にブラック ウィドウの専用射撃場を作ってみた。このあたりには本物のブラック ウィドウが棲んでいて、今回はモデルにもなってもらった。毒性そのものはガラガラ蛇より強いが、毒の注入量が少ないので噛まれても死ぬことはないらしい。射場には、7mから200mまで10枚以上のターゲットを設置し、これらに全弾命中させるというものだ。標的は鉄板なのでイチールチャレンジと呼ぶ。仕事で忙しい時は休憩を兼ねて100と200mだけを撃つことがある。初めは距離感にオノノイていたが、最近はすっかり慣れて当たり前な気持ちで撃つ。
    4インチのバレルと言ってもオートの場合はチェンバーも込みの長さだからライフリング部は約3インチ、つまり8cmにも満たないという短さだ。これで200m先の人体に必中するのだから驚いてしまう。

                          レイスガン
     長い季節をかけてビアンキカップを撃ってきた。次は25年目のエントリーとなる。毎年毎年、練習し、飛行機でミズーリ州まで飛んでホテルに泊まり、3日間の本戦にチャレンジするという作業を20年以上もやってきたわけだ。あきらめがよく、飽きっぽい性格のワシをビアンキカップは捉えて放さず、ワシもまた血潮をたぎらせながら新鮮な気持ちで挑む。ドロウ アンド シュートの繰り返し、と試合内容は単純だが、鉄板の撃ち倒しあり、バリケイドの連続あり、走るターゲットもありと変化に富む。距離は10から50ヤード。ここでは、一撃必殺の精神、そして精度の高い拳銃が要求される。これまで様々な銃をつかった。いずれも「レイスガン」と呼ばれる拳銃で、それぞれが個性のあるフルハウスのカスタムだった。レイスガンとは競技用銃のことだ。頑丈であること、信頼性が高いこと、使いやすいこと。これらを条件としてレイスガンは造られる。試合では192発を撃つだけだが、練習には数万発を費やし、その間に故障などする銃ではいけない。50mで5cmに必中できる精度を秘めながら故障せず、クリーニングなしに千発は連続発射できないと試合には出せない。内部が火薬カスで汚れたからといって精度の落ちる銃も許されない。防衛大学を優秀な成績で卒業している秀才なのに、戦場では馬車馬のような体力と激しい闘志で闘い抜く陸曹なみのパワーを持っている、となればレア者だが、そういう武士のような拳銃がレイスガンなのだ。レイスガンの持つ独特のハイパフォーマンスな感触には鮮やかさがある。射手の心を読むような、知性的とさえいえる柔らかなトゥリガープル。自信を植え付けてくれる確実無比な集弾性。次々と標的を撃てる抜群の連射性。大船に乗ったような安定感。少しでも射撃をカジッている人なら撃ったとたんに感動させられてしまう説得力をレイスガンはもっている。その値段も高い。普通の市販拳銃はたいてい10万円を切るが、レイスガンは30~50万円というハイプライスになる。 ガンスミスもよく選ばないと当たり外れがある。ハンドガンで闘うのならばレイスガンを自分の得物としたい・・と常日頃に想っていたのだが、このままではF1レイサーで公道を走るようなもので現実にはそぐわない。レイスガンには、5~6インチのバレルが使用され、その先に1~2インチのコンペンセイターが付くために全長は長くなる。しかし今どきのバレルやパーツ類は質がよいので4インチバレル+1インチコンペンセイターでイケるのではないかと考えた。これなら通常の1911と同じ長さになる。スライドが軽く短くなるために反動に鋭い感触が混ざってくるのが心配ではあった。が、サイズを下げるとパフォーマンスが変わるのは仕方のないことで、多少のギセイは避けられないだろう。このへんを知るには造って撃ってみる以外になく、そこまで考えるとウズウズと実験したくなった。“それはきっとイイものになるだろう・・・”と、マーク モリスも賛成した。スライドとバレルが決まれば、あとはエントリーワンのフレイムを流用すればよい。そして、今回はエイムポイントを搭載することにした。レイスガンの強さはダットサイトにあると言っても過言ではない。

               ダットサイト搭載
     その昔、20年と少し前のこと。エイムポイントが登場してきたころ、世界一を決める大会に出場する競技者たちはいち早くダットサイトに目を向けていた。まずブライアン イーノスという男がビアンキカップにエイムポイントを持ち込み、あっさりと優勝した。以来、ビアンキカップはダットサイトの展覧会場のようになってゆく。だが、他のシューターたち、特に警察やミリタリーは保守的だった。“オレたちは、光学サイトは信用しない。いつ壊れるかしれたもんじゃねーからよ・・・”と、一様にプロぶって受入れなかった。まぁ、今でもダットサイトは嫌いだなどとのたまうヤカラがいて、“で、ダットサイトで撃ったことあるの?”と聞くと“いいや・・・”なんて応えるのが多く、当然ながら彼らはロクな射手ではなく、その頑迷さはどこからくるのかと驚いてしまう。“使ったことないのに嫌うなよバカ!”しかし、そうこうするうちにダットサイトの有効性に気が付いたUSミリタリーはM4に搭載することを決定し、急速に広がりはじめる。信用しないだのと言っている連中は、射撃の成績でおいてけぼりを食い、試しに使って大ファンになるか、その骨董品的頭脳をキープしたまま一線を退くかということになる。ただし、本当に長く前線で活躍してきたプロたちは、慣れ親しんだオープンサイトを好み、ダットサイトを邪魔だと感じることもある。彼らはサイトそのものを使わずに撃つインスティンクト シューティングに長けており、技が出来上がっているためにダットサイトはいらないのだ。しかし、それも近距離で明るい場所だけのハナシだが・・。ダットサイトを使えばその人の射撃能力の上限を引き出しやすくなる。遠くを狙え、速く撃てるからだ。ダットサイトの良さは、ターゲットそのものに目の焦点を合わせたまま撃てることにある。照星、照門の並びなど確認する必要などなく、ただ赤い点(ダット)をヒットしたい部分に被せて撃てばよい。このために速く撃て、しかもターゲットをよく観察できるという特徴がある。人質をとった犯人の顔面を撃つなどという芸当はオープンサイトでは至難の技だが、ダットサイトなら楽々とできる。

                 エイムポイントの選択
     そして暗い場所・・・。戦闘は、どちらかというと夜に多い。そして建物の中は昼でも真っ暗という場所も多い。近接戦闘を学んだことのない人には判らないことだが、屋内での闘いというのはウス暗いか、暗いか暗黒なのだ。昼の野戦のようにコウコウと明るくはない。勝負の間合いは近く、相手と視線が合ってから2秒以内にどちらかが死ぬという猛烈な戦闘となる。したがって「闇」での闘い方を知らない者を市街地戦闘に送ることは無謀であり、その備えの無い銃はCQBに使えないのだ。暗がりにおいては、オープンサイトは効かなくなる。明るい場所で狙いやすい紙などのターゲットを撃ってばかりいる者は、暗所で黒とか濃い色をした「生きた標的」を眼前にすればデクノボウそのものになる。ダットサイトは肉眼で見えるかぎりは、たとえそれが月光の下であっても照準することができる。さらに暗くなって暗黒となればダットサイトとナイトヴィジョンの組み合わせでフクロウもかくやというような「闇の殺し屋」になることができる。相手からは見えず、こちらからは丸見え、という状況を作るのが戦術というもの。それを実現させてくれるのがダットサイトというハイテック装備なのだ。なので、ワシの理想の武器にはダットサイト搭載となる。さてさて、ダットサイトにもいろいろとある。日本製にもなかなか良いモノがあり、間もなくミリタリー仕様の立派なのが完成するのだと想う。しかし現時点で良さそうなのはエイムポイントとイオテックだ。エイムポイントはミリタリー制式で広く使われており、イオテックが好きな兵士も多い。ちなみに陸軍特殊部隊では両方が配られて好みによって使い分けている。イラクでは車両に乗っていて爆破されるケイスが多発しているが、この衝撃に耐えるのはイオテックでエイムポイントは壊れることがある、という報告があるという。爆破では、ダットサイトより人間の方が先に壊れるのだと想うが、エイムポイント社もさらに頑丈なM4を開発した。そのプロトを借りてテスト中だが、なかなか丈夫になったという気がする。今度のモデルは形を一新し、電池は何処でも買える単4を使用する。でも、このM4は拳銃には向かない。頑丈なのはいいが重いのだ。それにマウントが直付け式なのでかさばる。M4ライフルにはピッタリ似合うのだが拳銃にはM3が良い。ダットサイトが嫌われる理由の一つに電池式だということがある。たしかに以前は頻繁に使うと3日間で電池が切れていた。しかしエイムポイントのM2では一個の電池で半年は消えないというモノになった。さらにM3になって、なんと5年はもつのだという。これは一番明るいクリックからワンクリックだけ下げた状態で点けっぱなしの時間のことだ。もう電池切れの心配はなくなった。現実に何ケ月も点けっぱなしで続いている。エイムポイントM3がこのスタミナを得たのを確認して搭載を決めた。

                      ロウマウント
通常、スコープマウントは、どのスコープでも載せられるようにピカティニレイルを使うものだ。だが、ワシはエイムポイント オンリーというカタチにした。その欠点は、他のダットサイトは使えないというものだが、利点の方が大きい。それは、ギリギリに低くマウントできるということ。兼用というのは、しばしばギセイとなるものが大きく、ディザインにシマリがなくなるものなので、ここではコダワッた。その結果、エイムポイントM3のボディ下部とスライドとのスキマがわずか3mmという美事なセッティングを実現できたのだ。このリングマウントは、実は市販品を見つけてマークに送った、が、マークはこれを気に入らないから自作するという。“どーでもいいけどやれるならやってくれ”と気のない返事をしたが、こんなモノを削りだしで一品製作するなんてトンデモナく本気なガンスミスだと内心は嬉しく、その仕上がりがいっそう楽しみになっていた。拳銃にダットサイトやスコープを載せる場合、不必要な空間ができてハイマウントになってしまうものだ。それを避けるには、この銃のように専用リングを作るしかない。このブラック ウィドウの成功は、いかにロウマウントにするかにかかっていた。なぜロウマウントが良いのかといえば、天地サイズを少なくできるというのは二義的なことで、本当の狙いはパララックスの減少にある。ここで言うパララックスとは「視差」のこと。つまりバレルから飛び出す弾丸の軌跡とサイトから覗くラインの差異のことだ。本当なら一眼レフキャメラのように、銃口から覗いて照準したい。これなら視差がゼロになるからだ。もちろん弾丸は下方に落ちてゆくが、初めのところでは視差がない。視差が少ないということはCQB、とくにHRT(人質奪回ティーム)にとってはどんなに嬉しいことだろう。例えばM4ライフルの照準線と銃身のラインには約7cmの高低差がある。これは、ゼロインを25mにしようが200mにしようが、的に銃口を密着させて狙えば、実際にタマが当たる部分は7cm下となる。仮に照準を25mで合わせたとしても、1mではまだ7cmくらいだし、3mでも5cmはあり、10mでも3cmほどはある。弾丸は25mの交点に向かってほぼ一直線に飛び、視差はだんだんになくなってゆく。実は、この3mで5cmというパララックス、そして距離によって修正が必要だということはツラいことなのだ。犯人が人質を獲っているところに遭遇し、それが室内だと3mから7mくらいの距離だということが多い。そして、その犯人を撃つ場合、完璧なヘッドショットでないと人質が危険だ。完璧なヘッドショットとは、両眼を結んだ線と鼻から上唇までのTゾーンをヒットすること。あるいは横からだと耳の部分ということになる。ここを撃てば人間は弾丸が貫通した瞬間に死ぬので、たとえトゥリガーに指をかけていても、それを引くことはできない。しかし、わずかにでも外れると、その保証はない。まぁ、訓練を積めば7mから眼球を撃ち抜くことはできるようになる、が、本番でストレスがかかると、つい忘れてしまうのが、このパララックス修正なのだ。つまり、5cmとかの上を狙うことを忘れ、下を撃ってしまうということ。犯人がヘルメットをかぶっていたら、ヘルメット下部に照準しなければならない。これはストレス下では意外に難しいことだ。そしてオープンサイトでも同じ問題があることを忘れてはいけない。この説明で、ワシがロウマウントにコダワッている意味が理解してもらえるのではないだろうか。ちなみに、ブラック ウィドウの高低差は3cmだ。3mで2cm以下、7mでゼロとなる。これなら狙点に狂いが出ても大丈夫といえるだろう。えっ?7mでのゼロはヤリスギだから25mゼロにすべきだって?ウーム、良い意見である。そのことは後で話そう。

                  北海道で完成!
北海道のマコマナイ駐屯地にいた。前号のSATマガの記事、あの取材だった。例によって気の合う自衛隊員たちと楽しく時を過ごしているところに連絡が入った。マーク モリス カスタムが完成したが最後に漢字のロゴが必要だからメイルせよと言う。そんなもんいらんからフィニッシュしてくれと言っても聞かない。なんとしてもワシの漢字名を彫刻するのだという。しかたがないので妻にハンコを送ってもらった。アメリカ人には格闘技をやる人が多く、彼らは漢字が大好きだ。とても美しく見えるのだという。そういう感覚はアメリカに行ってからワシにも芽生えた。マークも、まさにそういうタイプで、いつか自分の手がけた銃に漢字を刻みたいと願っていたのだという。幸い、自分で書いた「市」という文字をハンコにして持っていた。マークはこれをスライドに彫り込んでくれたのだった。帰国すると、待ちかねたようにマークからの宅配便が届いた。「うーむむむむむ・・・」感動をこらえながらもロウマウントをチェック、その低さに大満足の笑みがもれる。リングの両側支持の丈夫さとディザインの美しさに嬉しさを隠せない。全長はコルトの1911よりわずかに短い。鉄の塊から削り出したコンペンセイターが重厚だ。真っ黒で飾り気のないその容貌から野太い香りが立ち登る。ガチッと骨太で筋骨が通り、いかにも強そうだ。久しぶりにトシヨリの血にアドレナリンがまわって興奮した。それを握りしめる手のひらが汗で湿った。これしきのことで感動するなんて小者の証拠なんだが、小者にはそれなりのシヤワセがあるのであった。ははは。

               ナイトファイター!
     ちょうどタイミングよくシュアファイヤ社からX200Lの1号機が届いた。これはX200にレイザーサイトを加えた新製品だ。自分の銃にはクリムゾンのレイザーグリップを付けるのが主義みたいになっている。日ごろはレイザー無し、ダットも無しという銃で練習し、たまにレイザーを使うわけだが、その絶大な威力には感動する。射撃というのは、やればやるほど難しさが判ってくる。撃てば撃つほどに自分の未熟さに腹が立ってくる。百発百中という、その意味の重さに打ちのめされる。強い精神などというのは人間とは無縁の遠い世界ではないのかと考えてしまう。その難しさゆえ、射撃の道具で少しでも利のあるモノなら使いたい、備えたいと想う。弘法は筆を選ばず、という言葉には深淵な響きがあって、そのムードに引き込まれそうになる。が、書道では通用しても射道の世界では無意味だ。飯を食わないと闘えないように、装備が悪いとムザムザと殺されることになる。精神が強ければ闘いに勝てるというものではない。強い精神は必要基盤にすぎない。旧日本軍は突撃精神が強く、そのために武器装備を軽視していた。その「203高地シンドローム」からいまだに抜け出せない自衛隊員も多いのだと聞く。ハナシがそれた。試合でレイザーサイトを使うことは、まずない。が、現実の射撃戦では強い味方となる。銃を的に向けると、パッとレイザーがあたる。その光点は、まるで指で指すように意のままに操れる。近くも遠くも関係なく、意志の先端が数十倍も延長されるのだ。たとえばM4ライフルにシュアファイヤのインフラレッドレイザーを載せてPVS14をヘッドに装着する。これだと月夜だったら200m先の人体を腰だめで撃つことができる。まるで未来兵士のようだが、これはとっくに戦場で使用されている。かようなワケで、ワシはダットサイトとレイザーのダブルサイト装備が好きなのだ。クリムゾンのレイザーはグリップに仕込んであるところが良い。使わないときに邪魔になるということがない。スイッチもグリップを握ることで自然に入る。だが、残念なことにSTIフレイムには付かない。でもここでは装弾数を重視し18連や27連というマグを優先すべきなのでSTIである必要があった。そこでシュアの新製品を待っていたのだ。夜の戦闘を想定すればライトは必要、それにレイザーが付いてくれたら鬼に金棒というもの。これは頼りになる。ただ残念なのは、X200Lのレイザーはライトの下から発光されるためにパララックスが大きい。銃口の中心から6cmも下に発光部があるのだ。でも近いうちにX300というモデルが発売となる。これは可視光と赤外との両用で、発光部がライトの上にあるので高低差は3cmとなってより実戦的となる。エイムポイントM3とシュアのX200Lのダブル搭載、そして17連発!白昼にありて龍神の如き強靭さ。闇においては百鬼のごとき獰猛さにて闘うなり。

                  200mの射撃!
     しかし、なかなか重いのだよコレ。17発のタマを入れたら1.7kgある。でもタマ入り弾倉だけでも300gなので、本体1.4kgというのは頑丈さ重視の結果として悪くはない。ちなみに、SIG226にX200とクリムゾンを装着し15発のタマを入れると1.2kgとなってほどよい重さだ。ビアンキカップのレイスガンは7発のタマを装弾して2kgあり、これで10m離れた直径20cmのターゲット6枚を両手を挙げた状態から抜き撃ち4秒以内で倒せるのだから、ブラック ウィドウの1.7kgは上々といえる。ただ小柄なためにズシリといっそう重く感じるのかもしれない。まずは25mから撃つ。これが基本だ。“なるたけ強いタマを使ってくれ・・・”とマークは言う。強力弾専用の戦闘拳銃なのだ。タマは自分でリロードする。115グレインのブレットを秒速1,400フィート以上という高速で飛ばす。.38スーパーコンプという信頼性の高いカートリッジだ。ダットを直径20cmのプレイトに合わせてトゥリガーを引く。ダンッと跳ねる。スライドの動きが速く鋭い。音も大きい。が、反動はかなり抑制されている。かなり手強い撃ち応えなのだが、不思議にマイルドだ。レイスガンほどにマイルドではないが、それに近いという予測どおりの撃発感だ。タマは左上30cmのところに飛んだ。エイムポイントのクリック調整をしながら弾着を中心へともってゆく。この間ジャムはあった。真新しいので千発くらいの暖気運転が必要なのだ。あいにく仕事が忙しかったので毎夕500発くらいずつ撃った。3千発を越すころからジャムはなくなり、弾速を1,200フィートまで落とすことができた。ここから200m遠射に挑戦だ。まずは照準を100mでゼロインする。100mでど真ん中を狙って、そこに当たるというわけだ。風がなければ10cmのグルーピングが出る。素晴らしい性能だ。もちろんサンドバッグで安定させて撃ってのハナシ。風速10mほどの風だと10cmほど流される。これくらいなら市街地戦闘での問題はないだろう。拳銃で100mから狙撃できるというだけで常識から外れているのだ。そして200mを撃ってみた。すると1m下に当たることが判った。だから1m上を狙う。カインカインと美事に当たる。なんと25cmというグルーピングが出た。胸部なら必殺という狙撃性能だ。スコープ付きのライフルだったら200mならシロートでもテニスボウルをヒットできる。それほどに狙撃銃の性能は高い。しかし、狙撃銃というのはなかなかカッタルイところがある。ターゲットを見つけて狙いをつけトゥリガーを引くまで時間がかかる。撃つたびに狙い直しも必要だ。敵が右往左往している時や見え隠れしているときは撃ちにくい。素晴らしい精度を持ちながら、どこかノロマなのが狙撃銃なのだ。だから、市街地ではM4とか89式みたいな銃に1~4倍くらいのスコープを載せたほうが俊敏に活躍する。射距離は300mあれば充分なのだ。そう、ハンドガンで100mのピンポイント射撃ができるのなら、そして200mも可能だというのなら、これは恐ろしいことだ。なにが恐ろしいのかといえば、その銃を持った者のフットワークの軽さと素早い対応力だと想う。なによりも大切なのは機敏な動きと速攻力。拳銃には、敵発見から発射までのスピードがある。100mの距離で敵と遭遇する。サッと伏せてその胸部を撃つまでの時間はわずか3秒。ブラック ウィドウなら、それが可能なのだ。ビアンキカップでは50ヤードで15秒間に6発を3インチ内に撃ち込める選手がワンサと見ることができる。これだったら100mでも必殺距離となるだろうと長年想っていた。その構想がようやく実ったのだ。さてさて、100mでゼロということは、その前にも視線と弾道の交点があるということだな。それは25mあたりだろうと漠然と想っていた。ところが、それは7mだったのだ!つまり、銃口を飛び出した弾丸は視線の下からじょじょに上に向かい、7mで視線と一致し25mでは視線の10cm上を飛び50mでも同じくらいの高さを飛び100mで第2の交点まで下がり、200mでは1mまで落ちるというわけだ。7mでゼロ!これはワシにとってボーナスだった。屋内での撃ち合いは平均7mくらいだというデータがある。ここでのパララックスがゼロなのだ。上を狙うなどのメンドクサイことをしないでイイのだ。敵の目んタマにダットを合わせれば、そこに弾丸は飛び込む。25mになったら少し下を狙えばよい。これは六時照準というオープンサイトの常でもあるので慣れている。実は、一つ気にかかっていたことがあった。それはエイムポイントを低くセットすることでヤッキョウがスライドとの間に挟まってジャムを起こすのではないかということだ。しかし他のガンにパテを盛りつけて実験した結果、ロウマウントほどヤッキョウの挟まるスキマがなくなることが判った。はたしてブラック ウィドウではその問題はなかった。当然、ヤッキョウはエイムポイントのボディに当たるので保護用のテイプを貼った。

             オペレイタース コース
     一万発ばかり撃ち、故障がないのでこの新しい武器への信頼感は高まった。そろそろデヴューのころだ。戦場というわけにはいかないが、実際の訓練場で撃ってみたい。ロサンジェルスの郊外で「オペレイタース コース」という3日間の射撃訓練があるというので二度にわたって受講した。このスクールは、主としてポリスとミリタリーに教える。もちろんオペレイターを対象としているので、M4などのカービン銃とハンドガンを撃つ訓練だ。オペレイターとは、特殊部隊などの隊員で一線に立つ兵士のことを言う。この10-8(テンエイト)というスクールは、なかなかの教官陣をもち注目度が高いらしい。ここで学ぶようにとシュアファイヤ社から指令が出た。詳しくはHPを見てほしい。www.10-8consulting.com このときの教官はティム ラウ、そしてディーン カプトウという現役のSWAT教官、そしてアシスタントだった。ティムという男とは以前にナイフファイトのクラスで共に受講した仲間だった。まず、生徒の面々を観て驚いた。それぞれが本物の現役オペレイターかSWATやミリタリーの教官たちなのだ。中には写真を撮ってはいけない生徒も数人いた。全員がダットサイト搭載のM4タイプの銃とハンドガンをキッチリと持ち、装備もクルマのトランクいっぱいの量を携行している。M4の基礎射撃のときにしても、生徒は教官の指示もないのにタマが切れると即座にハンドガンを抜いて射撃を続行する。ライフルから拳銃にスイッチするトランゼッションのテクなどとっくに出来ている者ばかりだ。まぁ、オペレイターのコースといえば当たり前だが、それが宣伝文句や偽りではないので嬉しかった。ここでは、早々とNSRという射撃方法を取り入れている。これは、
「Non Standard Response」の略で、いったん撃ち始めたら、そのターゲットが死んだという確信を持てるまで撃ち続ける、というもの。2発をボディに1発をヘッドにというようなスタンダードな射撃では現実の殺し合いに対応できないので、撃ち始めたら殺すまで、というコンセプトなのだ。これは、一部の自衛隊員や警察官のことなのだが、当惑させられることがある。「銃とは犯人の命を絶つためにあるのだから、いったん発砲するからには、その弾丸で相手の命を奪う必要がある。射撃訓練とは、そのためにある。相手を殺す意志がなかったら発砲などすべきではない」これが近接戦闘なのだが、それでは残酷すぎるだとか手や足を撃って殺さずに逮捕すべきだとか夢のようなことを信じている人が多い。近距離で相手の急所を撃ち損じたら、次の瞬間には相手のタマが飛んできて、自分あるいは仲間に当たるのだというCQBの常識を彼らは学んでいないのだ。アバラ骨より下に10発のタマを撃ち込んでも倒れもしなければ痛みも感じずに攻撃してくるという事実さえ知らないらしい。テロリストというのは手練れの兵士だ。そこらのアンチャンや酔っぱらいの犯人と同じと考えたらとんでもないことになる。「銃は必要以外に発砲してはならない。しかし、正当防衛で自分や無実の人を護るために発砲する場合、できれば初弾で、しくじったら次弾、3弾、4弾と放ち、即死させないと犯人に意識のあるあいだは攻撃を続行してくるために危険である」これが、銃で闘う者の鉄則なのだ。ジゲン流の教えもまさにそうなのだが・・。ともあれ・・・ワシもこの訓練でエイムポイント搭載のM4ライフルを撃ちまくり、タマが無くなると即座に腰のブラック ウィドウを抜いて狙うということを繰り返した。M4で狙うときはダット、拳銃になったらオープンサイト、というのが常なのだが、ワシの場合は拳銃もダットなので銃を交代させても違和感がゼロだった。拳銃での精度とスピードがこれまでよりはるかに向上しているのを明瞭に感じる。オープンサイトだとどうしてもヒットした場所を確認することができないが、ダットならピンポイントで自然にできる。そして50ヤードの射撃となれば、まさに圧倒的なスピードと命中精度を発揮できることも判った。

「当然だが、ダットサイト付きのブラック ウィドウは精度とスピードにおいて威力を発揮した。まるでビアンキカップのコースが易しくなったように楽々と撃てた。ライフルと拳銃に同じサイトが載っているというのはこんなに射撃を容易にするのかと驚いた。5ヤードでの早撃ちも充分に人並みのスピードで撃て、距離が離れるほどにその有利さは増してゆくのだ。現時点ではダットサイトを拳銃に搭載しているオペレイターは少ない。俺たちの拳銃にはダットサイトはいらないなどと理由もなく言う教官はいる。しかし、それをライフルに載せる必要なんかないと言われていたのは、つい10年とちょっと前のことだった。」

      今回は、全知全能を絞り、現在得られる理想のハンドガンをディザインしてみた。本当の戦闘拳銃。自分が戦場に行くならこれを携帯する。これで闘って死ぬというのなら本望だ、と自信をもって言えるスーパー拳銃を造りたかった。そして、そのテスト結果にも満足している。これまでいろいろなディザインをしてみたが、これほど満足できる銃はなかった。こういった難しい注文に応えてくれるガンスミスも多くはない。多くのガンスミスは保守的で技量は低く、チャレンジ精神に欠け創造性もない。まあ、それはフォトグラファーにも医者にも言えることだが。マーク モリスとは長い知り合いだ。雑誌社からの撮影依頼で彼の銃が持ち込まれ、その造りの確かさに感動して電話をしてみたのが始まりだった。ワシの面倒な依頼を決して疎まず、積極的に腰を据えて叶えてくれたマークには感謝をしている。

Strike And Tacticalマガジン 2007年1月号より